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高齢化社会の交通事情

ボストングローブ紙に、89歳の女性が4歳児をひき殺して罪に問われているという記事が載っていた。それを受けてボストンでは、85歳以上のドライバーに五年ごとの運転試験を課すという法令を定めようという気運が高まっている。

ある調査によると、85歳以上の人が1億マイル運転するごとに、14.5件の事故死に関わる計算になるという。その次に多い年齢層が、16から19歳で7.5件というのだから、その発生率は極めて高い(アメリカでは、ほとんどの州で16歳になれば免許をとれる)。年齢だけで差別をすることには疑問が残るが、歳を取れば反射神経が鈍ってくるのは事実である。

しかし、日本やアメリカの選挙を見て分かるように、じいさん、ばあさんというのは強い政治的発言力を持つので、たやすくそんな法案を通させるわけがない。歳を取ると頑固になる上、自分のこれまでの生活や価値観を守ろうと政治活動にも熱心になるのだと、大学時代に学んだ記憶がある。

AARP(全米退職者協会)は、アメリカで最も強い影響力を持つロビイング団体の一つで、50歳以上の人の半分近くが加入しているという。サウスパークには、免許を取り上げられた老人たちが、AARPの力を借りて武装蜂起するというエピソードがあった。

自らの衰えを認めるのはとてもつらいことで、ほとんどの人が自分はまだまだ大丈夫と思うのだろう。アメリカは車がないと生活ができない場所がほとんどなので、じいさん、ばあさんから車を取り上げるというのは、老人ホームに入れと言っているようなものである。とりあえずは公共交通機関を充実させることが必要ではないか。

この話、自分にとってもひと事ではない。ボクの祖父は車を何台も保有する運転好きである。家族は揃ってその運転技術の衰えを心配しているのだが、当の本人は全く気にする様子はない。ディズニーランドのスターツアーズ並の急ブレーキと、アリスのティーカップ並のハンドルさばきで、乗客がスリルと恐怖を味わっているのを尻目に、祖父はジャングルクルーズのガイドと同じくらい自分の運転がイケていると思っているのだろう。

その上、頑固を二乗したような性格なのだから他人の言うことなど聞くはずがない。本人のプライドを傷つけるわけにはいかないので、最近では孫たちが何かにつけて言い訳をして先にハンドルを握ってしまうようにしている。

大好きな祖父の自尊心と健康、そして安全。こりゃなかなかバランスの難しいやっかいな問題である。
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theme : 気になったニュース
genre : ニュース

tag : AARP

半年前の半分以下ってどういうこと

六月にガソリン価格の上昇について書いたのが嘘かのように、1ガロン2ドルを切りました。

0811GasPrice2.jpg

夏には一時4ドル50セントまで上がったのが、今日ガソリンスタンドに行くと1ドル84セント。愛車を満タンにしても16ドル(約1600円)でした。全米平均価格はおよそ4年ぶりの最安値です。バブルの崩壊とはまさにこのこと。

ガソリン価格の上昇で恐怖にまで陥っていたアメリカ人。小型の日本車に乗り換えたり、石油に代わる燃料の開発がようやく叫ばれるようになりました。でもそんな矢先に起こった価格の急下落。辛い時の苦しみなどすっかり忘れて、また大きなアメ車を転がし始めるのではないかと心配です。

theme : 環境・資源・エネルギー
genre : 政治・経済

tag : ガソリン 価格 アメリカ バブル

大統領にできること

ロサンゼルスを横切る10号線を降り、街中にあるガソリンスタンドに立ち寄りました。

狭い店内に入ると黒人とラテン系の人々であふれ、和気あいあいと会話を楽しんでいました。そして片目の不自由な黒人男性が、何やらポスターらしきものを抱えています。

ボクがコーヒーを買うため列に並んでいると、彼が、「ボクが描いたんだ。一枚5ドルだけどどうだい」と尋ねてきました。

ポスターを見てみると、そこには数日前に大統領選挙に勝利したバラック・オバマ氏が描かれています。スピーチをしている姿や優しい笑顔など、なかなか上手なものです。どことなくキリスト教絵画に描かれる、イエス・キリストとタッチが似ているようにも見えました。

ボクは、「上手ですね、でも結構です」と断り、「オバマさんが大統領になれば世の中が変わりますかね」と逆に問いかけてみました。すると彼は、大きな笑顔を浮かべて、「もちろんさ」と。

ボクの後ろに並んで会話を聞いていた黒人女性は、「彼ならきっと変えてくれる」と言い、その絵を購入して帰っていきました。

アメリカの大統領は、日本の首相と違って、国民の直接投票(厳密には選挙人を介しますが)によって選ばれます。だからこそアメリカ人の間では、大統領というのは国民の誇るべき代表であり、リーダーなのだという意識が芽生えるのです。

でも大統領の権限がいかに強いとはいえ、一人の力で政治や経済を全て変えるというのは無理な話です。むしろ国民一人一人の行動や価値観こそが、国を動かす最大の原動力なのは、どの民主主義国家も変わりません。

大統領が持つ最大の力というのは、国民に希望や自信といった精神的活力を与えることです。1980年代に、レーガン大統領が「強いアメリカ」復活を訴え、国民の支持を得たように、今回の選挙戦では、オバマ氏が唱えた変革(change)と希望(hope)のメッセージが国民の心に深く響きました。

自分たちは常に人種という壁に苦しまされてきた。そう感じるアフリカ系アメリカ人たちが、オバマ氏の勝利演説を聞いてどれだけ励まされたことか。自分たちと肌の色が同じ人間が、ワシントンやリンカーンと同じ場所に立っている。その誇らしさが、彼らの目から流れ落ちる涙だったのではないでしょうか。



友人のアメリカ人が、オバマ氏が大統領に選ばれたことについて、「これでようやく他国に誇れる大統領になる」ともらしていました。普段は共和党支持者の彼が言うのですから、多くのアメリカ人が、彼と同じように感じているのは間違いありません。

theme : アメリカ合衆国
genre : 政治・経済

tag : オバマ アメリカ 大統領 黒人 人種

大統領選挙:最後の一日

ついに大統領選挙の投票日がやってきました。

金融危機や長引くイラク戦争などでブッシュ政権への不満が高まり、変化を求める国民たちの間で、選挙戦は史上まれな盛り上がりを見せています。YouTubeやMySpace、facebookといった参加型のインターネットサービスを通じて、これまでとは選挙のあり方が変わってきたようにすら感じます。



圧倒的なカリスマ性を持つオバマ氏の前に、マケイン氏は苦戦を強いられ、ほとんどの世論調査ではオバマ氏有利との結果。しかし、2004年にブッシュ大統領が保守票を集めて勝ったように、最近では保守勢力が選挙に大きな影響を与えています。

共和党副大統領候補のセラ・ペイリン氏は、メディアやインテリからは嘲笑されていますが、知識人を嫌う保守的白人層から絶大な支持を得る可能性があります。



次期大統領が誰になるかということはもちろん、現在のアメリカを把握する意味で、今日の選挙結果は見ごたえがあります。

ちなみに、アメリカの選挙は登録制になっていて、日本のように20歳になれば自動的に投票の通知が送られてくるということはありません。自ら選挙に関わる意思を見せなければならないのです。

これまで黒人やヒスパニックといったマイノリティは、有権者登録率が低かったため、彼らの票を集めようと特にオバマ陣営は必死になっています。

また大統領選挙と同時に、地方選挙も行われ、カリフォルニアでは州議会の提案を住民によるレファレンダム(住民投票)にかけます。その中で全米の注目を集めているのが、Proposition 8と呼ばれる提案。

今年6月にカリフォルニアの最高裁判所が、同性婚を禁止するのは違憲だと判決を下し、州内での同性婚が事実上認められるようになりました。それに反発した人々が、州の憲法を改正して、「結婚を男女の間に限る」と付け加えようとしているのです。

賛成派と反対派は、それぞれ大統領候補たちに負けないくらい積極的な活動を行い、テレビでCMを流しています。





自らの一票で、大統領が決まり、法律までが変わる。アメリカ人にとっては、まさに政治に参加していると実感できる一日です。

theme : アメリカ大統領選挙戦
genre : 政治・経済

tag : アメリカ 大統領選挙 カリフォルニア 同性婚 ペイリン オバマ マケイン

金融安定化法案に勝る治療薬

下院で否決された金融安定化法案が上院を通過し、再び下院に戻されて可決され、数時間後にはブッシュ大統領の署名を経て成立しました。

わずか数日で反対から賛成にまわった下院議員たちは、金融危機が広がることへの責任を恐れ、選挙が近いにも関わらず苦渋の選択を下しました。

アメリカ国民の間では、返済能力のない人にローンを貸し付けた金融機関やウォール街の投資家、更にはそれを食い止めることのできなかったブッシュ政権に対する不満が募っています。

でも、そもそもこのような金融危機が起こった原因は自分たちにもあります。

返せないようなお金を借りて、贅沢な暮らしを楽しんでいればいつかは破綻するのは当たり前。クレジットカードで借金をして収入以上の生活を送ったり、株の短期投資や住宅価格の値上がりで楽をしてお金を儲けようとしたツケがまわってきただけです。

残念なことにボクの周りにも借金を抱えるアメリカ人がたくさんいます。彼ら(彼女ら)はお金がない状況でも生活水準を下げるつもりはなく、クレジットカードを使って平気でハイビジョン・テレビやブランド品、お酒を購入します。

こうした借金を厭わない大量の消費によって虚構の繁栄をとげてきたアメリカですが、それも日本で90年代初頭にバブルがはじけたように、いつか終わりがやってきます。

マネーゲームが行き詰まった今、他人に責任を押し付けるんじゃなく、自分たちの価値観を改めようとする謙虚な姿勢が求められています。

Stop going for the easy buck and start producing something with your life. Create, instead of living off the buying and selling of others.

楽な金を手に入れようとするのはやめて、自分の人生を使って何かを生み出せよ。他人を売り買いして生活するんじゃなくて、自分で創り出すんだ。

映画「ウォール街」より



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tag : アメリカ バブル 金融危機 金融安定化法案 ウォール街

プロフィール

TomoyaS

Author:TomoyaS
アメリカ生まれ、日本育ち。日本で大学を卒業した後、アメリカの大学院でスポーツ学の修士課程を修了。現在はカリフォルニアの新聞社でスポーツライターとして活動中。

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