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冷蔵庫に貼られた招待状

ボクの周りでは結婚ブームが起きているようです。年齢的にも波が来る時期なんでしょう。

でも残念なことに、未だ友人の結婚式には出たことがありません。日本で結婚した友達には丁寧にハガキまで送ってもらったにも関わらず、電報やビデオメールだけで申し訳ない気持ちでいっぱいです。今の仕事だと、金銭的にも時間的にもちょくちょく帰るのは難しい。アメリカで働くのも楽ではありません。

そんなことを考えるようになったこの頃ですが、昨晩郵便ポストを開けると、ガスの請求書とクレジットカードの勧誘に混じって、一通の手紙が入っていました。テネシー大学院でクラスメートだったアドレイからの結婚式招待状です。

アドレイは田舎の代名詞アイオワ州出身。ボクが院で初めてとったスポーツ経営学のクラスで、同じグループになったのがきっかけで仲良くなりました。一緒に大学のスポーツマーケティングで働いていたこともあります。

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100ドル札がアドレイ

丈が190センチ以上あり、大学ボート部のキャプテンだった彼は、(くだらない)ジョークをこよなく愛する生真面目な男。ボクの何気ない発言がツボにはまっていたようで、気が合ったため、二人でよく飲みに出かけていました。

アドレイには学部生時代からのガールフレンドがいて、彼がテネシー大学院を選んだのも、彼女が同大学のロースクールに通っていたから。将来の弁護士だけあって非常によくしゃべる女の子です。どちらかといえば受け身のアドレイにはピッタリなのかもしれません。

ずっと家族ぐるみのつき合いを続けていた二人が結婚するのは時間の問題でした。彼女がテネシーでの仕事が決まり、アドレイも卒業してから勤めていたスポーツ組織での仕事にきりがついたということで結婚を決めたとのこと。だから今回の知らせにも驚きはしませんでした。

封筒を開けてみると、中に入っていたのは二人の写真付きマグネット一枚のみ。式の日付とホームページのアドレスが書いてあるだけです。マグネットというお洒落な演出と、専用のウェブサイトを開設してしまうところにアメリカ人らしさを感じます。

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早速冷蔵庫に貼りましたが、冷蔵庫が低すぎてあまり目に付かないのが難点です

ホームページを訪れると、そこには二人が出会ったきっかけから、プロポーズの方法までが記されていました。これも日本では考えにくいことです。ちなみに二人が出会ったきっかけは合コン。彼女の方からアドレイに迫ったらしいです。

プロポーズの際は、遠距離恋愛をしていたアドレイがテネシーに内緒でやってきて、スーツ姿でバラの花束を抱え、彼女の寝ている部屋を突然ノックしたとのこと。驚く(というより寝ぼけていた)彼女の前で片膝をつき、指輪を取り出し結婚を申し込んだと言います。

普段は夫婦漫才のようなカップルですが、アドレイもやる時はやるのだと、改めて見直してしまいました。やはり、アメリカ人男性はロマンチストです。

それに対してボクはどうかというと、日本の結婚式すらどうなっているのかよく知らないのに、アメリカのウェディングなんてまさに未知の領域。来年行われる式が楽しみな一方、ちょっと緊張もしています。

これから増えてくるであろう結婚式、今から場慣れしておかなくては。
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theme : ウェディング
genre : 結婚・家庭生活

tag : アメリカ 結婚 招待状

ルート66博物館

今朝は仕事までの時間を使って、ビクタービルのダウンタウンにあるルート66博物館に行ってきました。昨日に引続き、家から10分ほどの小旅行です。

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博物館はもちろん66号線沿いにある

ビクタービルに住み始めておよそ5ヶ月、ダウンタウンに出向くのはこれが初めてのこと。ルート66とともに発展してきた歴史の面影を残すエリアです。

高速道路15号線の発達により、商業や交通の中心は移転してしまいましたが、街の原点とも言うべき場所は情緒たっぷりです。

博物館は19世紀に敷かれた鉄道と、グレイハウンドのバス停の真向かいにあります。決して大きいとは言えない建物に入ると、中は66の文字でいっぱい。この街のルート66への思い入れが伝わってきます。

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お土産コーナーは66グッズでいっぱい


訪問者名簿に記帳していると、同じ日にフランスからの訪問客の名前も見つけました。きっとルート66をたどる旅をしているのでしょう。こんな田舎町に寄る余裕があるなんて、フランスはバカンスがとりやすいに違いありません。

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日本の子供たちの寄せ書きも。

印象に残ったのは、ビクタービルの歴史を紹介するコーナー。ビクタービルは、鉄道や国道沿いに発展した、日本でいう東海道の宿場街みたいなものですが、それでもアメリカの大きな歴史と絡み合いながらここまできたことが分かります。

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ガソリン1ガロン18セント!そんな時代もあったんだな。

部屋の真ん中に置かれていたのが、ビクタービルに関しての新聞記事を集めた冊子で、よく見ると20世紀を通して書かれたデイリープレスの記事でした。そんな昔からうちの新聞が存在し、この小さな街の大切な出来事を記録し続けてきたことにちょっと誇りを感じます。地元の人々が、住んでいる街の伝統と歴史に誇りを持てるような、そんな記事をボクも書いていきたいものです。

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どっかで見たことあるような。。。

帰り際には、カリフォルニア内のルート66を紹介したガイドブックを購入したので、今度の休みに利用してみようと思います。

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ボランティアの館員さんたち。平日の昼間で人の出入りが少なかったため、熱心に質問に答えてくれた。


theme : ちょっとおでかけ
genre : 旅行

tag : ルート66 アメリカ カリフォルニア ビクタービル 旅行 東海道

The Mother Road

スポーツ記者の宿命とも言うんでしょうか。今の仕事に就いてから仕事後の付き合いというのがほとんどありません。

仕事が終わるのが夜12時半で、だいたいの店は閉店済み。ニュース局の人は5時に仕事を切り上げるため、結構楽しんでいるようですが、ボクたちはそうはいきません。

金曜、土曜は一番忙しい日なので休みはとれない。だから他の仕事をしている人とも会いづらいのです。

そんな今のボクにとっての楽しみは、休日にちょっとした旅行をすること。ばかにならない社交費が浮いた分を、一週間に一度のささやかな楽しみにまわします。

ボクは基本的に人ごみがあまり好きではありません。でも、主に平日に休みをもらえるので、頭を使えば他に観光客のいない、快適な旅を楽しむことができます。

今日はその休みを使って、家からわずか15分くらいのところにあるSummit Inn(サミット・イン)というレストランを訪れました。(本当にささいな旅だということが分かってもらえると思います)

ビクタービルは主にルート66(国道66号線)が通っていたことで知られています。カリフォルニア州サンタモニカからイリノイ州シカゴまでを結ぶこの道路は、州間高速道路網が発達する以前に、アメリカ大陸を横断するために使われていて、The Main Street of America(アメリカのメイン通り)とまで呼ばれていました。まさに20世紀初頭から半ばの古き良きアメリカを象徴する道です。

ポップカルチャーにもたびたび登場し、ジョン・スタインベックの文学からディズニー映画「カーズ」まで幅広く親しまれています。以前、俳優の渡辺裕之さんが、ハーレーに乗ってルート66を横断するという日本のテレビ番組を見たことがあります。

サミット・インはそのルート66沿いに残る数少ないダイナーの一つ。州間道路15号線から降りてすぐのところにある店に入ると、50年代のアメリカに戻った気分になります。入り口には、うちの新聞に掲載された記事が、額に入っていくつも飾られていました。

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水曜日の夕方だったので、店内には案の定地元の客数人しかいませんでした。ボクが注文したのは名物のダチョウバーガーとバニラシェイク。

この近くにダチョウ牧場があるのかと訊いたら、昔はあったんだけど、今ではなくなってしまい、業者から取り寄せているとのこと。時代の移り変わりを感じます。

アメリカのシェイクは極端に甘いものが多く、普段はあまり口にしません。でも、ここのシェイクは控えめな甘さだっため、飲みほすことができました。

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ダチョウバーガーは肉の薄さにちょっとがっかりでしたが、それでも時速80キロで走り回るダチョウの姿を想像したらヘルシーな気持ちになりました。

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店員さんに写真を撮っていいかと訪ねると、商業目的でなければ構わないと言われ、そんな人いるのかと聞いたら、「日本の何とかという写真業者が来た」とのこと。

こんなところで日本に出くわすとは思ってもいませんでしたが、日本でのルート66人気を考えたらそれも不思議ではないかもしれません。

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theme : 旅日記
genre : 旅行

tag : ルート66 アメリカ カリフォルニア ビクタービル ダチョウ シェイク サミット・イン Summit Inn 旅行

賞金500ドルのレース

ビクタービルのカウンティフェア特設会場には、二つの常設レーストラックがあり、一年を通じて車やオートバイのレースが行われています。

ボクもこの間、取材でレースを観戦してきました。

今回は、土の敷かれた一周100メートルくらいの短いトラックで行われる、オートバイと小さな車のレースです。トラックは木の柵に囲まれ、スタンドも手作りの雰囲気が漂う木製。

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メインイベントは、ブレーキのついていないバイクで土のトラックを数周するSpeedwayというレースで、イギリスでは一万人以上の観客を集める人気スポーツのようですが、アメリカではまだまだ認知度は低いです。

それでもその迫力は折り紙付き。柵と観客の距離はわずか数メートル。レーサーがカーブを曲がるたびに、客席には土しぶきが飛び散ります。転倒や衝突で、バイクが薄い柵に激突したのにはひやりとさせられました。けたたましいエンジン音は、隣の人の声すらかき消します。

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ティム・ゴメス選手は一周目でクラッシュのアクシデントに見舞われる

お世辞にも上手とは言えない実況が流れる中、観客はレースの勝敗よりも、ロックコンサートに行くような感覚で会場全体の雰囲気を楽しんでいるようでした。

レーサーは、Goatee(ヤギのヒゲに似ていることから)と呼ばれるヒゲを生やし、巨体を揺らせながら歩くいかにもというマッチョな中年男性から、7、8歳の女の子まで様々です。彼らは数百人の地元ファンでいっぱいのスタンドに出向いて、積極的に交流を図ります。まだまだマイナーな競技なので、スポーツ全体が家族のような雰囲気です。

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子供部門に出場する男の子がスタンバイ

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まだ小学生の女の子がレースに臨む

今回はティム・ゴメスという地元出身の若手選手に焦点を当てて記事を書きました。

現在19歳のティムは、ビクタービルの隣にあるヒスペリアという街で生まれ育ち、8歳のころからこのトラックでSpeedwayの練習に打ち込んできました。

ところが、80年代に盛り上がりを見せたSpeedwayは、90年代半ばになって陰りを見せ、ビクタービルのトラックは一時閉鎖されてしまいました。それでもティムは、2時間ほどかけてロス近郊にあるレース場に通い、Speedwayを続けました。

中学生の頃から才能を見込まれていた彼は、毎年AMA(アメリカモーターサイクリスト協会)からイギリスに派遣され、本場でのレース経験を積んできています。そのかいもあり、先月コスタ・メサというアメリカSpeedwayのメッカで行われた大きな大会で優勝を果たしました。

近年ではティムのような若手選手が台頭してきたことで、カリフォルニアでのSpeedwayは人気を回復してきています。ビクタービルでのレースも2年前に再開されました。

それでもビクタービルを入れて南カリフォルニア全体に五つのレース場しかなく、優勝賞金も微々たるものです。今回のレースは優勝賞金500ドル。日本円にすると5万円。エントリー費やガソリン代などのレースに参加する費用さえも賄えません。プロレーサーといえど、それだけで生活していくのは困難なのです。

ティムも今でこそスポンサーの援助を受けられるようになりましたが、高校時代からアルバイトをして生活費を稼いでいます。家具屋の正社員だったのですが、レース中に肩甲骨を骨折してクビになってしまい、現在ではフリーターです。それでも彼はSpeedway中心の生活をやめません。

他のマイナースポーツでもそうですが、フットボール、バスケットボールや野球といったメジャースポーツと違い、Speedwayには大学奨学金や数億円の契約金につながる将来は存在しません。敷かれたレールはないのです。先の見えない未来に、自分で道を切り開いていかなくてはならない。

ティムは地元の公立高校に通っていたのですが、もっと時間が自由になるということで、落第生を集めて教育を行っている高校へ転校しました。結局そこも中退して、高校は卒業しないで今に至ります。そんな彼の夢はイギリスに移住して、プロレーサーとして活躍することだといいます。

ボクはこうしたニッチなスポーツにこそ、本当の人間ドラマがあるのではないかといつも感じています。安定した日常生活や未来を犠牲にし、自分の好きなことに没頭し生きる姿勢はなかなか真似することはできません。しかもモータースポーツには命の危険すらともないます。地位や名声も得られない。それでも彼らはレースにとりつかれるのです。

「Speedwayはすごく過酷なスポーツだよ。クラッシュは当たり前だし、競争も激しい。でも、そこに参加する人たちはみんな家族のように仲がいいんだ。レース後にはみんな握手やハグをして、バーベキューを楽しむ。言葉で説明するのは難しいけど、とにかく楽しくてしょうがないスポーツなんだ。」とティムは言います。

まさにFor love of the gameではないでしょうか。

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親子で出場の男の子

tag : アメリカ カリフォルニア スピードウェイ Speedway ゴメス ビクタービル バイク レース

アメリカ人は大きい

みんながって訳じゃないです。

でもアメリカに住んでいると、時々びっくりするくらい大きな人に出会うことがあります。スポーツ記者をやっているので、2メートル以上もあるバスケットボール選手や、150キロのフットボール選手にインタビューすることも。

でも特にびっくりびっくりしたのが、うちのスポーツ編集長クリスに初めて対面した時です。大学院を卒業したてのボクを、雇ってくれた人でもあります。

電話で話した印象だと、穏やかでとても丁寧な感じだったので、アメリカ人版古田選手を想像していました。でも6ヶ月前、ビクタービルに着いて会社を訪れると、スポーツ局のドアを開けて巨人が立っていたから驚きました。

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身長は195センチ、体重は軽く150キロはあります。記者として規格外なのはもちろん、日本にいたら間違いなく相撲部屋から声がかかります。想像とあまりにかけ離れていたので、ショックも大きかったです。

でも見た目で人を判断できないとはこのこと。

クリスはこう見えてあまりスポーツをしたことがありません。高校では、その身体の大きさゆえに、フットボール部やバスケ部などから強く勧誘されたみたいですが、当の本人は全く興味なしだったと言います。

その彼をとりこにしていたのが音楽です。高校時代から友達とロックバンドを組んで、ボーカルとして活躍。地元のハイデザートでは圧倒的な人気を誇り、今でもその方面では彼らを知らない人はいないくらいです。アメリカ各地でライブを行い、リリースしたCDは日本でも発売されました。

でも音楽の世界は厳しく、ちょっと有名になったくらいじゃ生活をしていくだけの収入を得られないのが現実。大学時代に英語を専攻し、バンド活動と並行しながらフリーランサーとして新聞に記事を書いていたこともあって、今の新聞社にスポーツ記者として就職を決めました。

スポーツはするよりも見るほうが好きなようで、ロックミュージシャンとは思えないほどよく知っています。お父さんが元プロレーサー、メカニックなので、モータースポーツにも詳しいです。ちなみにお父さんも身体が大きく、レーサーとして不利なのでメカニックに転向したといいます。クリスがボクの車の助手席に入りきらないことを考えると、それも納得できます。

大きな身体とは裏腹に、クリスは細かいことによく気がつき、人との接し方も日本人並に丁寧です。スポーツ記者にありがちなスポーツオタクとは違って、普段からスポーツの話しかしないようなことはありません。歴史や文化にも精通していて、特に音楽に関する話は聞いていてためになります。

また文章力と校正に秀でているため、ボクはいつも彼に原稿をチェックしてもらいます。おかげで6ヶ月前に比べたら、随分と自分の進歩を感じられるようになりました。信頼できる先生が側にいるというのはとても幸せなことです。

上司や先輩記者として尊敬しながらも、他の同僚と同じようにふざけあっていられるクリスがいるからこそ、今の職場を楽しんでいられるのは間違いありません。

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theme : 日々のつれづれ
genre : 日記

tag : クリス 上司 記者 ロック バンド ミュージシャン 職場 アメリカ

陸上は春だけ

一昨日ロサンゼルスまで高校の陸上大会を取材しに行ってきました。

カリフォルニア州の高校スポーツは10の地区に分かれて大会を行いますが、陸上に関しては州全体でも優勝を決めます。今回はハイデザートの高校が所属する南部地区の決勝戦で、州大会に出場する選手を決める場でもあります。ハイデザートからは10人ほどの選手が出場しました。

カリフォルニア州はアメリカの中でも高校スポーツが強いことで知られています。陸上でも高校記録の半分近くをカリフォルニア州が占め、何人ものオリンピック・メダリストを輩出。その中でも南部地区は面積も人口も突出しているため、レベルの高い争いが繰り広げられます。

うちの新聞は常駐カメラマンが3人しかいないため、陸上というニッチなスポーツにロサンゼルスまで貴重な人員を派遣できません。だから今回は、ボクがライター兼カメラマンを兼ねることになっていました。

写真は無理して撮らなくてもいいと言われていたのですが、せっかくの機会なので絶対に新聞載せることのできる写真を撮ろうと張り切っていました。

機材を借りることもできたのですが、ボクは自分のカメラにこだわり、なんと50mmの単焦点レンズで臨むことに。普通スポーツを撮る時は最低でも200mm以上の望遠レンズを使います。

長さが1メートルくらいある巨大レンズを装備した30人くらいのプロカメラマンに混じって、一人だけ長さ5センチ足らずのレンズですから正直言って目立ちます。言ってしまえば、パリコレに全身ユニクロで登場するようなもの。

望遠レンズを使えばある程度離れた場所からでも撮影できますが、ボクの場合はそれでは選手が豆粒になってしまいます。だからできる限り選手の側に寄ろうと、選手が走り抜ける風を感じられるくらいレーンの近くに陣取りました。

途中降り出した雨にもめげず、結局百枚ほどの写真を撮りましたが、何とか使える写真は4-5枚ほど。選手にインタビューも行わなければならなかったので忙しかったですが、それでも写真を撮っている時の楽しさと言ったらありません。こんなことをやらせてもらえるのは小さい新聞ならではなんでしょう。

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結局、ハイデザートからは6人の選手が州大会に出場を決めました。アメリカの高校陸上を取材していて驚くのが、出場選手の多くが一年を通じて2、3種目のスポーツに参加していること。トップレベルを見ても、陸上は春のシーズンだけしかやっていないという選手がたくさんいます。

うちの地区から出場し、高飛びで二位の成績を修めた男の子はバスケットボールとフットボールの花形選手で、陸上を始めたのは今シーズンが初めてです。クロスカントリーで二度のカリフォルニア州優勝を果たしている女の子は、サッカーとテニスでもハイデザート最優秀賞を受賞したことがあります。

一年を通じて同じスポーツをするのが当たり前の日本ではなかなか考えにくいことです。でも運動神経の優れた選手が色々なスポーツを行えば、それだけ競技者数が増えて層が厚くなるのは当然です。日本では運動神経のいい子供は野球やサッカー、バスケットボールにいってしまうので、陸上の層が薄くなっていると言えるかもしれません。

アメリカでも一つのスポーツに絞ってトレーニングを行うエリートアスリートは増えてきていますが、それでもシーズン制は未だ根強く残っているといえます。

theme : 陸上競技
genre : スポーツ

tag : アメリカ 陸上 高校 スポーツ 日本 シーズン カリフォルニア ハイデザート

金八先生がアメリカに行ったら

これまで当たり前に正しいと思っていた価値観が、他の国ではそうでないことに気付き、はっとすることがあります。

先日、テネシー大学のバスケットボール選手二人がチームを退部になりました。理由は正式には発表されていませんが、どうやら薬物絡みだったようです。二人とも高校時代からNBA入りを期待されるほどの有望選手でした。

テネシー大学のバスケットボール部は、昨シーズン一位にランキングされたこともある強豪チーム。そこの選手が問題を起こして退部になったのだから、全米ニュースでも取り上げられました。

しかし日本とは大きく異なり、NCAA(全米大学体育協会)からチームに対して処分が下されるようなことはありませんでした。これは選手個人の問題で、チームが処分を下したのだからそれ以上は追求しないという考えです。

これが日本だったら、チームの大会出場辞退ということになっていたかもしれません。一人の生徒が飲酒・喫煙、暴力事件を起こしただけで、甲子園の出場を取り消される日本の高校野球とは全く考え方が異なります。

昨年末、関東学院大学ラグビー部の部員が大麻を栽培、吸引した事件で、チームが活動を停止し、監督が引責辞任しました。(事件の記事

それに対し、名門フロリダ州立大学フットボール部は、今年の2月、プレイオフの時期に30人以上もの生徒がテストでの不正や規則違反で試合出場停止となりましたが、それでも大会には出場しました。

日本では当たり前のモラルとされる連帯責任。これがアメリカ人には理不尽だと映るのです。

ドラマ「金八先生」でも、問題のある生徒をクラス全体の問題としてとらえ解決しようとします。でもアメリカだったら、きっとその生徒が退学になるだけで、ドラマにはならないでしょう。なんでその問題児のために他の生徒達が不利益を被らなくてはならないのかと。

不良やヤクザに絡まれたスポーツ選手が、チームのためだといって、ぼこぼこにされてもやり返さない。日本のドラマや漫画でよくある感動シーンですが、これもアメリカだとドラマにはなりづらいかもしれません。

個人の自由が認められている分、過ちを犯した時にはその個人に責任がふりかかるのがアメリカ社会。責任の所在をはっきりさせることが求められるのです。

自由だというのも決して楽なことばかりではありません。

theme : アメリカ合衆国
genre : 海外情報

tag : 連帯責任 アメリカ 日本 金八 テネシー 退部 高校野球 甲子園 自体

天使の舞い降りた金曜日

マイキーがわが家にやってきたのはもう14年前のことになります。

アメリカから戻ってきたボクの家族は、犬を飼いたいという長年の夢を実現させました。

ペット雑誌を読みあさり、テレビで犬特集が流れていると、家族一同かじりついて見ていました。

そしてやってきた一匹の黒色ウェルシュ・コーギー。

それからは毎日がマイキーとの想い出の日々でした。

ボク達が学校から帰ると、2階に寝ていても、大急ぎで階段を滑り落ちるように降りてきて、玄関で出迎えてくれました。

犬が飼い主に似るというのは本当で、オスのマイキーはわが家に女性が来ると、興奮した様子で飛びついていきます。

誰に対してもお腹を見せる人なつっこさを持っていたため、番犬としては役立たずでしたが、それも愛嬌。

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ボクが3年前アメリカに来た時、マイキーは11歳。犬としては既に高齢で、肥満気味(これも飼い主に似た?)だったこともあり、少し心配でした。でも、すぐに会いに戻ってこられるだろうと、その時は軽い気持ちでいました。

ところが、アメリカと日本の距離は思ったよりも遠く、結局三年間で帰国できたのは一度きり。

そして先日、仕事をしている最中、日本にいる父から電話がかかってきました。

「マイキーが亡くなった。」

アメリカに来てからずっと覚悟はしていました。

ボクがいない間に死んじゃうんじゃないか。

それは心のどこかにいつも抱えていた不安でしたが、それがいざ現実になると、電話越しに伝えられた言葉に実感が湧きませんでした。

涙がでない、悲しいという気持ちも湧いてこない。

そんな自分が情けなくなりました。

愛犬が死んだのに涙一つ流せないのか。家族と遠く離れて暮らすってのはそんなにみじめなことなのかと。




その一週間後の金曜日、二歳離れた弟から英語で書かれた一通のE-mailと二枚の写真が届きました。

数カ月前、テネシーからカリフォルニアに引っ越すのに、その弟と二人でアメリカ横断の旅をしました。

旅の途中から、弟の英語力を伸ばすために、二人での会話を英語で行うように決めました。

それ以来、彼が日本に帰ってからも、二人で話す時はいつも英語です。

中学一年生の時、弟と二人でアメリカ人の家に一ヶ月間ホームステイをしたことがあります。

その時にも、日本語で話すのはやめようという約束をしました。そして二人でそれを守り通した。

子供の頃からずっとケンカばかりしていましたが、その時はケンカすら英語でした。

ボクにとってはその時二人で守り通した誓いが、今でも誇りとしてボクの英語力を支える柱になっています。

今回の旅では、久しぶりに生活をともにする中で、お互いの考えていることがちょっと分かり合えたように思います。

案外、英語で話していたのが、お互いの照れを隠すのに役立ったのかもしれません。

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その弟が送ってくれたメール。

まずは彼の就職が決まったという知らせ。

ボクは彼が直接報告してくれたことに喜びを感じました。二人で旅をする前なら、きっとなかったことです。

と同時に、弟が自分で道を見つけて踏み出してくれたことが何より嬉しかった。

それは自分自身が成功した時に感じる喜びよりも、ずっと温かい気持ちでした。

小さい頃は弟が自分よりも成功するのが嫌で、それを動機に自分も負けじと頑張っていました。

かけっこでも、野球でもバスケットボールでも、勉強でも。いつもボクの中では競争相手でした。

ただ今では弟に輝いてもらいたい。そのためにボクができることを何かしてやりたい。自分の成功なんてどうでもいい。

初めてそう思うことができました。

自分にとって大切な人が幸せになることほど幸せなことはありません。




弟から送られてきた二枚の写真。一枚目はマイキーが亡くなる直前に撮った写真。

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歳をとって痩せてしまったので、逆にとてもこれから死ぬとは思えないほど若々しく見えます。

二枚目はわが家に新しくやってきた二匹のメンバー。哲学者アリストテレスにちなんで、アリスとテレス。一番下の弟が名付けたそうです。

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新しい犬がやってきたとは知らなかったボクはびっくりしましたが、二匹のあまりに可愛い姿に、いつの間にか涙があふれ出ていました。

これまで出てこなかったものが、一気に吹き出しました。

新しい二匹の写真を見たことで、マイキーはもういないんだという実感が湧いてきたんだと思います。




アメリカに来て三年。ただ一人でひたすら走り続けてきました。

でも、心のどこかにいつも寂しい気持を抱えている自分がいることには気付いていました。

家族と離れ、大切だった彼女も失った。

それを埋めるためには、走り続けるしかありませんでした。

でもようやく自分の抱いていた夢が現実になり始めた今、それ以上に大切な何かに気付き始めるようになりました。

たとえ自分の夢が実現しても、それを分かち合える人が側にいなければ、きっと心は空っぽのまま。夢や社会的な成功は、それが実現しなくとも幸せを感じられている人にしか幸せをもたらさないのだと。

アメリカに来て、そうした大切なことを感じられるようになっただけでもよかった。だから後悔は一切ありません。

早くわが家の新しい天使たちに会えるよう、今の生活をしっかり楽しんで、胸を張って帰国したいと思います。

以前は渋々だった犬の散歩も、これからは自らすすんでいけると信じて。

theme : 小さなしあわせ
genre : 日記

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パーカー初試合で34得点

193センチ

バレーボールの大林素子さんが182センチですから、それより更に10センチ高いことになります。日本なら男子のバスケットボールチームでもセンターかもしれません。

女子バスケットボール界の未来とも言われるキャンダス・パーカー(Candace Parker)。その恵まれた身長と手足の長さに加え、大柄選手には考えられないほどのスピードとボール・ハンドリング技術を兼ね備えています。

ポイントガードからセンターまでこなし、女子バスケでは珍しく、試合中にダンクを決めることでも有名です。

名門テネシー大学女子バスケットボール部を2年連続全米優勝に導き、22歳となるこの春、当然のことのように、ドラフト一位指名で女子プロリーグWNBAのロサンゼルス・スパークスに入団しました。大学時代からアメリカ正代表として活躍していたと言えば、その実力がいかに飛び抜けているかが分かるはずです。

また、大学で学業面の全米優秀選手に選ばれるほど頭も良く、恵まれた容姿も影響し、これまで存在感の薄かったWNBAをマーケティングでも牽引していくと期待されています。



そのパーカーが昨日、WNBAの公式戦デビューを果たしました。相手は昨年優勝したフェニックス・マーキュリー。全米ネットで生中継される中、なんと34得点、12リバウンド、8アシストという結果を残し、チームの勝利に貢献しました。

もう少しで、デビュー戦でトリプル・ダブル(三つの項目で二ケタを記録)という、NBAでも一人しかやったことのない快挙を達成するところでした。女子バスケ界を代表する選手である、チームメイトのリサ・レズリーや、マーキュリーのダイアナ・タラーシがかすんでしまうほどの活躍です。

ちなみにマーキュリーからは、大神雄子選手が日本人選手としては二人目のWNBA公式戦出場を果たしました。10分の出場で4得点1アシスト。まずまずといったところでしょうか。それでも、パーカー、レズリー、タラーシといった選手と同じコートに立てた経験は、日本代表でも活かされるはずです。

大神選手のホームページはこちら

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genre : スポーツ

tag : キャンダス パーカー レズリー WNBA 大神 雄子 女子バスケ テネシー

アメリカのお祭り

"Where the Fun Begins" (「楽しみはここから始まる」)

こんなキャッチフレーズの掲げられたゲートを抜けると、古き良き時代のアメリカにタイムスリップした気持ちになります。

ボクが訪れたのは、ビクタービルで今月の10日から18日まで開かれているサンバーナディーノ・カウンティフェア。カウンティフェアとは日本でいう市町村単位のお祭りみたいなものです。

アメリカの田舎町に、移動式の遊園地や露店、ゲーム屋台が建ち並んでいる様子はハリウッド映画にもよく登場します。田舎に住む人々にとっては、一年に一度やってくる楽しいイベント。ちなみに、ボクにとってはこれが初めての体験です。

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地元の経済を盛り上げるイベントでもあるので、地元企業はスポンサーとしてブースや広告を出します。携帯電話会社から旅行会社、不動産屋まで、様々な会社が地元の人々にアピールしようと頑張っていました。ボクの働く新聞社も、メディアスポンサーとしてコンサートステージに名前がついています。

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でもボクが一番楽しみにしていたのは、何といっても家畜の展示でした。各農家が育てた自慢の牛や豚、ヤギ、羊を持ち寄って、コンテストやオークションが開かれます。日本ではなかなかお目にかかれない光景です。

そもそも西洋のお祭りの起源は、地域で一体となって農業や畜産、商業を盛り上げようというもの。動物の他にも、農作物や農業機器の展示が行われていました。

巨大な納屋をのぞき込むと、そこには牧場で嗅ぐことのある独特の匂いの中、おりに入った数百頭の動物達が。

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今回はジュニア部門の品評会が開かれているため、みな一年ほどかけて18歳以下の子供たちが手塩にかけた動物たちです。小学生から高校生までの子供たちが、おりの中に入ってせっせと掃除をしたり、えさをやったり忙しくしています。コンテストに備えてバリカンで羊の毛を刈っている女の子や、横になった豚のお腹に頭を乗せて昼寝をしている男の子もいました。

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その光景を見ていて、思わず最近読んだ「シャーロットのおくりもの」のシーンが頭に浮かんできました。主人公の女の子が大切に育てていた子ブタがコンテストに出るのですが、実際にそうした子供の姿を目の当たりにすると、物語の世界に入り込んだ気持ちになります。

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日本では汚い、ダサいといったイメージのある農業や畜産。アメリカでもそうした認識を持つ人はもちろんいます。でも子供のうちから動物や農業に触れる体験をすることで、そうした仕事に対して親しみを持つようになるのでしょう。

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帰り際には、アメリカのお祭りで名物ともいえる、Funnel Cake(ファネルケーキ)を食べました。揚げたホットケーキに砂糖をふりかけたようなデザートです。最初は思いもよらぬ美味しさにほっぺたが落ちそうな気分でしたが、半分くらい食べたところでお腹がもたれてきてしまいました。

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お会計の際、前に並んでいたお母さんが男の子に、「お腹を壊すから半分だけよ」などと小言をいっていたのを聞いて、「俺も子供の頃はそんなこと言われてたっけ。それに比べたら大きくなったもんよ。」などとのんきなことを考えていましたが、あながち母親の忠告というのは間違いではないのだと身にしみることとなりました。

それに加え、コンサート会場のイスに座ってファネルケーキを食べていると、納屋の中で嗅いだ妙な匂いが。何事かと思い靴の裏を見てみると、見事納屋の中でウンをつけてきてしまったことに気付きました。

やることなすことどこか子供に戻ってしまうカウンティフェア。ちょっと苦い思いも味わうことで、童心に戻ることができました。

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theme : アメリカ生活
genre : 海外情報

tag : カウンティ フェア 祭り アメリカ 農業 品評会 家畜 ブタ ヤギ

オンボロバスにのって

砂漠のど真ん中できらびやかに辺りを照らすカクテル光線。まっすぐに伸びる395号線を走ると、突如野球場が見えてきます。

イチロー選手でおなじみのシアトル・マリナーズと提携している、シングルA(下注参照)のマイナーリーグ球団、ハイデザート・マヴェリックスの本拠地です。

ハイデザートは、ロサンゼルス北にあるモハビ砂漠の一角を形成する地域。ビクタービルやバーストーといった小さな街から成り、人口は50万人程度。マヴェリックスは、そこにある唯一のプロスポーツチームです。

ハイデザートは都市部のように娯楽が豊富なわけではありません。だから地元の人々にとっては、マヴェリックスの存在は数少ない楽しみの一つです。

アメリカでは、メジャーリーグ以外にも、下部リーグが全米各地に広がり、小さな街にも地元の誇りとなるようなプロ球団が存在しています。ボクが以前住んでいたテネシー州ノックスビルにも、テネシー・スモーキーズというマイナーリーグ球団がありました。こうしたプロ組織の裾野の広さが野球を文化にまで高めているといえます。

ボクが初めてマヴェリックスの試合を取材した金曜日の夜、球団は地元の少年・少女野球チームを招待していました。子供たちの家族も来ていたので、4,000人収容のスタンドは満員とはいかないまでも、普段以上の盛り上がりを見せていました。

試合前や各イニングの合間には、観客席を盛り上げるイベントが行われます。小学生達による国家斉唱、マスコットと子供のベース一周競走、大リーグに関するクイズ等々。試合自体に興味のない大人も、ピッチャーが三者三振をとれば売店のビールが一ドルになるからと、必死になってマヴェリックスを応援していました。観客にとっては単なる野球の試合ではなく、お祭りに来ている感覚なのです。

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でもそんなのんきに楽しむファンとはうって変わって、選手にとってのマイナーリーグは、メジャーリーグにあがる大切な競争の場です。日本とは違い、高校生や大学生が卒業後、すぐにメジャーリーグのレギュラーとして活躍するようなことはほとんどありません。どんなスター選手であっても、マイナーリーグで経験を積み、結果を残してからメジャーに昇格していきます。

しかしマイナーリーグの待遇は、平均年俸が数億円というメジャーリーグとは比べ物にならないほど粗末なものです。メジャーでは当たり前のチャーター機など夢のまた夢で、移動はオンボロのバス。給料も普通の会社員より低く、ドラフト上位で指名されてある程度の契約金をもらっている選手以外は、オフシーズンにアルバイトをしてお金を稼がなくてはなりません。

試合後、ボクは選手にインタビューをしにいきました。ロッカールームにはどうやって行けばいいかとスタッフに聞くと、彼は観客達の通行するコンコースにあるドアを指さしました。

おそらくそこから通路を通ってロッカールームまで降りていくのだろうと予想していたボクは、ドアを開けて真っ裸の選手達が所狭しと座っていたので一瞬びっくりしてしまいました。ファン達が絶え間なく行き来する通路から、わずか壁一枚を隔てて選手達のロッカールームがある。メジャーリーグの球場ではとても考えられないことです。

マイナーなんて通過点に過ぎないと考えている有望な若手、メジャーにいけないのは自覚しているけど少しでも長く野球をやっていたいベテラン、貧困から抜け出すためメジャー昇格を目指しアメリカにやってきたラテン系の選手。マイナーリーグには様々なバックグラウンドや思いを持った選手が集まっています。

取材を受けることなどめったにないため、インタビューで照れてしまう選手もたくさんいます。それを見て周りに座っている仲間達がはやし立てることも。

たとえ同じプロであるとはいえ、マイナーの選手にとってメジャーリーグは、普段テレビでしか見ることのない遠い世界の話なのです。そんなメジャーの舞台に上がる日を夢見て、彼らは今日もオンボロバスで旅を続けます。その終着点は誰にも分かりません。

たとえドラフトの上位で指名された有望株の若手であっても、この先何があるかは分からない。才能や実力だけで活躍できるほど甘い世界ではないのです。

マイナーリーグを通過していくことで、多くの選手達はきっとある一つの事実を学んでいくのです。ベースボールの神様は気まぐれなのだということを。

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(注)シングルAは日本でいうところの4軍にあたります。

theme : MLB
genre : スポーツ

tag : マイナーリーグ メジャーリーグ ハイデザート モハビ砂漠 マヴェリックス スモーキーズ テネシー

甲子園は不公平?

今日は高校テニスのプレイオフを取材してきました。先日紹介した秋山君の所属するシルバラード高校の団体トーナメント一回戦。彼にとっては、アメリカに来て初めて地元以外の選手との対戦となります。

これがその記事

ハイ・デザートはテニスのメッカとも言えるロサンゼルスとは別世界で、地域内にテニスコートが数えるほどしかありません。テニススクールや会員制クラブのようなものは存在せず、高校テニスのレベルは正直高いとは言えません。春や秋のシーズン以外はラケットを握らないというテニス部員も多いようです。

そのハイ・デザートで個人戦優勝を果たし、未だシングルス無敗の秋山君。プレイオフにどれだけ活躍できるのか僕も楽しみでした。

対戦相手はロス郊外にあるサンゴルゴニオ高校。決して強いチームとは言えませんが、シルバラードにとって実力を試すいい機会だと言えます。

初戦で相手の一番手とぶつかった秋山君は、長いテニス経験を活かした戦術眼と、ミスをしない正確性が持ち味。それに対して、相手は豪速球サーブと力強いストロークを繰り出してきます。まさに柔と剛の対決。

うまく第一ゲームをとった秋山君ですが、地元では対戦したことのない力強い相手のプレースタイルに戸惑い、その後らしからぬミスを連発してしまいます。最後は粘りを見せるものの、ゲームポイントでのいくつかのミスがひびき、アメリカに来て初めて苦汁をなめることとなってしまいました。

せめてもの救いはチームが勝利を収めたこと。土曜に行われる2回戦に進出することとなりました。サンゴルゴニオとは比べ物にならないほど強いシード校との対戦となりますが、何とか秋山君のリベンジに期待したいところです。

秋山君も試合後相手の強さは認めたものの、自分のプレイに納得がいっていないのは明らかでした。アスリートにとって高い競争に身を置くのは何よりも大切なこと。ハイ・デザートのぬるいレベルになれてしまい、勘が鈍っているのは間違いがありません。

彼は団体戦だけでなく、来週から始まる個人戦にも地元リーグ代表として出場が決まっています。彼が日本に帰ってしまうまでに、本人が納得する試合ができるよう、僕もできる限り手助けできればと思います。




ところで、アメリカの高校スポーツには日本と大きく異なる点があります。それはどのスポーツにおいても、ディヴィジョン(一部、二部といった階級)に分かれているということ。

日本では高校スポーツはどの学校も同じ地区大会に出場して、全国大会を目指すことになります。例えば高校野球だと、生徒が百人程度しかいないような小規模高校でも、生徒数が何千人という大規模な私立校と同じ土俵で甲子園を目指さなくてはなりません。スポーツ推薦で選手をかき集めた一部のエリート校しか勝利を味わうことができないのは、とても残念なことです。

それがアメリカだと各スポーツごとに、学校の規模や競技成績に応じて一部、二部、三部と分かれて大会を行います。100人しか生徒のいない高校が5,000人規模の学校と競い合うのは不公平だという考えなのです。

今回のテニスで言えば、シルバラードとサンゴルゴニオはカリフォルニア州南部地区の4部に所属しています。必ずしも四部の高校が三部や二部の学校よりもレベルが低いとは言えませんが、練習試合や各校主催のトーナメント以外で違う階級同士の学校が対戦することはありません。

アメリカの高校スポーツに全国大会がないことは以前書きましたが、地域の大会でも階級毎にトーナメントが行われ、優勝が決められます。より多くの生徒に成功のチャンスを与えるという意味では、アメリカの高校スポーツはとても魅力的だと言えるでしょう。

theme : 高校野球
genre : スポーツ

メッセージ・イン・ア・ボトル

ニコラス・スパークのMessage in a Bottle(邦題「メッセージ・イン・ア・ボトル」)を読みおえました。

メッセージインアボトルメッセージインアボトル
(1998/12)
ニコラス スパークス

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スパークスは他にも、The Notebook(「きみに読む物語」)や、A Walk to Remember(「ウォーク・トゥ・リメンバー」)といったベストセラーを書いている人気作家。純恋愛小説でアメリカ中の女性を虜にしています。

以上に挙げた作品はどれも映画化されていますが、Message in a Bottleは先に小説で読もうと決めていました。映画の印象が強くなりすぎると、登場人物や風景、物語の世界観を自由に想像できなくなってしまうからです。

メッセージ・イン・ア・ボトルメッセージ・イン・ア・ボトル
(2007/12/07)
ケビン・コスナー、ロビン・ライト・ペン 他

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離婚して仕事と子育てに追われる30代のシングルマザーが、愛する女性を失った男性と恋に落ちるという本作品。映画版ではケビン・コスナーが主人公を演じていることだけは知っていましたが、それ以外は一切情報を入れないように気をつけていました。

ところがいざ読み始めると、困ったことに。主人公の男性の姿を想像しようとすると、ケビン・コスナーしか思い浮かんでこないのです。本の裏表紙に映画のカットが二つ載っているだけなのに、それが頭に染みついて離れません。

コスナーはボクの好きな俳優で、今回の主人公も驚くほどのはまり役です。それでも映画を見るまでは自由な世界を描かせて欲しかったと、残念な気持ちが残ってしまいました。

途中濃厚なベッドシーンがあるのですが、その時もケビン・コスナーの姿が映画の一シーンのように思い浮かんできてしまい、自分の恐ろしいくらいの想像力に感心すると同時に、盛り上がるべき気持ちも萎えてしまいました。

映像の力というものをまざまざ思い知らされます。

theme : 海外小説・翻訳本
genre : 小説・文学

tag : ニコラス スパークス 小説 映画 ケビン コスナー

プロフィール

TomoyaS

Author:TomoyaS
アメリカ生まれ、日本育ち。日本で大学を卒業した後、アメリカの大学院でスポーツ学の修士課程を修了。現在はカリフォルニアの新聞社でスポーツライターとして活動中。

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