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Redeem Team: アメリカ男子バスケットボール代表の挑戦

北京オリンピックで圧倒的強さを見せるアメリカ男子バスケットボール代表チーム。昨日もドイツを106ー57で破り、1次リーグ全勝で準々決勝進出を決めました。

1992年にアメリカが初めてNBA選手達で構成されるチームをオリンピックに送り出してから16年。マイケル・ジョーダン、マジック・ジョンソンなどのスーパースターを擁した初代ドリームチームは、対戦相手を全く寄せ付けない試合運びで金メダルを獲得しました。

その後もアメリカは勝利を重ねていきますが、次第に他国との差は縮まっていきます。2002年の世界選手権では6位に終わり、プロ選手が出場し始めて以来、初めて優勝を逃します。2004年のアテネオリンピック、2006年に日本で行われた世界選手権ではともに3位と、アメリカ国民のプライドはずたずに引き裂かれてしまいます。

今回はバスケットボール発祥地としての威信を取り戻すべく、「Dream Team(夢のチーム)」ならぬ「Redeem Team(名誉挽回チーム)」と呼ばれています。

これまでのアメリカチームは、オフシーズンに都合のよい選手達をかき集めて、大した準備もせずに大会に臨んできました。しかし今回は、フェニックス・サンズの元オーナーで代表チームのディレクターを任されたジェリー・コランジェロが中心となり、選手達の金メダルにかける情熱を重視してメンバーの選出を行いました。コランジェロは北京五輪の3年前から準備を進め、代表候補たちと面接を行い、大会直前に限らず五輪に向けて時間と労力をさく意思があるかを確認したといいます。

ヘッドコーチにはデューク大学のマイク・シェシェフスキーが任命され、我の強いスターたちをいかにまとめあげるかに焦点が集まっていました。しかしオリンピックが始まり、それは杞憂に終わります。予選ラウンドでは、2006年に辛酸をなめさせられたギリシャに92-69、世界選手権優勝国スペインに119-82と大差で勝利。普段は30得点近くを挙げる選手達がディフェンスとチームプレイに徹した結果です。

そもそもこれまでの敗北は、アメリカ人選手の質の低下だけでなく、他国のレベルの向上が大きな理由でした。初代ドリームチームの活躍を見たヨーロッパやアジアの若い子供たちの間でバスケットボール人気が高まり、NBAを目指す選手達が急激に増えます。日本でも漫画スラムダンクの人気と相まってバスケットボールが流行った時期がありました。

五輪開催国の中国では、姚明(ヤオ・ミン)の影響でバスケットボールやNBAが大きく人気を集めています。中国人の留学生グループがうちの新聞社を見学に来た時、数人の中学生から、「コービー・ブライアントの取材をするんですか」と聞かれて驚きました。

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(2002/04/25)
井上 雄彦

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今やヨーロッパや南米出身の選手が、NBAチームの中心となって活躍するのは珍しい光景ではありません。これはバスケットボールが、サッカーと並ぶグローバルなスポーツになったからに他ならず、多いに喜ぶべきことです。

しかし何が何でも一番でなければ気の済まないアメリカ人は、他国がアメリカに追いつくことが気に入りません。発祥地としての意地もあるのでしょう。

2006年の世界選手権準決勝でギリシャに負けた時、シェシェフスキーコーチは試合後の記者会見で、「(ギリシャの)4番は前半素晴らしい活躍をした。7番は後半素晴らしく、15番は試合終盤にいいところでシュートを決めていた」と話しました。

ヨーロッパの記者を呆れさせるくらい対戦相手に関して無知だったアメリカ代表の高慢な態度が敗因の一つだったことは間違いありません。まだまだ他国の力を侮っていたのでしょう。

これに気付いたコーチ陣や選手は、決意を新たにオリンピックに臨むこととなります。世界選手権で3位に終わったことは、アメリカにとってむしろいいことだったのかもしれません。

アメリカが再び世界の頂点に立つには、バスケットボールがグローバルスポーツとして普及し、世界全体のレベルが上がっていることをまずは認識する必要があります。選手たちがそれに気付いた今、テレビで彼らの一挙一動を追う自国のファンたちが世界各国のバスケットボールに敬意を払う番ではないでしょうか。

たとえRedeem Teamが負けたとしても、それをバスケットボールというスポーツの進化として前向きにとらえる謙虚さを持ってもらいたいものです。
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theme : 北京五輪
genre : スポーツ

tag : バスケットボール スラムダンク オリンピック 北京五輪 世界選手権 Redeem Team ドリームチーム

comment

Secre

子どもの頃からバスケをやっているようなアメリカのプロ選手チームがそんなに苦杯をなめていたとは驚きです。
最近興味を持ち始めたバスケですが、閉会式の前に決勝がありますね。見るのが楽しみです!

>エルルさん
アメリカチームは見事決勝進出を決めましたね。ボクも見るの楽しみにしています。
プロフィール

TomoyaS

Author:TomoyaS
アメリカ生まれ、日本育ち。日本で大学を卒業した後、アメリカの大学院でスポーツ学の修士課程を修了。現在はカリフォルニアの新聞社でスポーツライターとして活動中。

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