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市民に見放されたウォール街

アメリカ連邦議会の下院で、名目GDPの約5パーセントにあたる7000億ドルもの公的資金を使って金融機関の不良資産を買い取る法案が否決されました。

ホワイトハウスに加え、民主・共和両党のリーダーたち、マケイン、オバマ大統領候補らが通過を目指し奔走したにも関わらずダメでした。

11月に選挙を控えた議員たちが、選挙区民に見放されることを恐れた結果だと言われています。ウォールストリートの投資家たちが犯したミスを、なぜ市民の税金で尻拭いしなければならないのかというのが、現在の一般市民の感情です。

政府が成立を急いだ結果、金持ちを救う面だけが強調され、市民の経済活動にどんな影響があるのかを説明しきれなかったところに大きな問題がありました。

日本では金融安定化法案と呼ばれているようですが、アメリカではbailoutという言葉が使われていました。

Bailには保釈という意味があり、今回の法案が、不法行為を行った人々が罪から逃れるといったイメージでとらえられてしまったのでしょう。マケイン氏はCNNのインタビューで、bailoutでなく、rescueと呼ぼうと訴えかけました。

しかし、何よりもこうした政府の市場介入政策を妨げているのが、アメリカ人の大きな政府に対する不信感です。

そもそもアメリカという国は、イギリス本国による統治から脱却しようとしてできました。だから建国の理念として、連邦政府はあくまで最低限の役割だけを担い、できるかぎり各州の政治や経済活動には口を挟まないということが掲げられているのです。

国民の中には、government(政府)に対してトラウマに近い感情を抱いている人もいて、国家主導の経済活動を行う社会・共産主義には極端な拒否反応を示します。彼らの中では、共産主義者はナチス党員と変わらないくらいの認識なのです。

そうしたアメリカ人たちにとって、今回の法案が受け入れがたいのは当然のこと。

現在アメリカが直面する住宅ローン問題は、1990年代に日本を襲ったバブル崩壊に似ています(アメリカはすさまじいペースで襲いかかりましたが)。日本では政府による公的資金注入が遅れて不況が長引いたといいますが、自由市場経済に絶対的信頼を置くアメリカがどんな対応をするのか。世界の金融市場から注目が集まっています。
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theme : 政治・経済・時事問題
genre : 政治・経済

tag : サブプライムローン アメリカ 金融安定化法案 不良債権 ウォール街 政府 経済

comment

Secre

リーマン破綻は衝撃的なニュースでした。マネーゲームの恐ろしさを実感したよ。
上司は「日本のメガバンクだけは潰れる事はないと思ってたけど、明日は我が身だなー」なんて言ってたよ。
国際政治学では、21世紀は軍事的にも経済的にも米国の覇権の時代と当然のように言われていたけど、歴史とは分からないものだね。

>Kaoru
最近つれないからすねてるぞ笑
金融を単なるマネーゲームとしてしか見れなくなったら怖いよな。Kaoruのような人材が、使命感を持って業界を引っ張っていってくれたら安心なんだが。
アメリカには楽にお金を稼ごうとする風潮があるから、これからが心配だよ。
プロフィール

TomoyaS

Author:TomoyaS
アメリカ生まれ、日本育ち。日本で大学を卒業した後、アメリカの大学院でスポーツ学の修士課程を修了。現在はカリフォルニアの新聞社でスポーツライターとして活動中。

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