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ステロイド問題の真相

今アメリカのスポーツ界で問題になっている、アスリートの筋肉増強剤使用。ロジャー・クレメンスやバリー・ボンズといった大物メジャーリーガーを名指ししたミッチェル・リポートが公表されたことで、プロスポーツへの風当たりもピークに達しています。

日本でのプレー経験がある選手数人を含め、果たして彼らが実際に筋肉増強剤を使用したのか。個々の責任を追及していくのも、抑止効果という点では意味があるかもしれません。しかし、ミッチェル・リポートが指摘する最大の問題は、いかにメジャーリーグにおいて薬物使用が横行しているかという現実です。

これまで選手同士はもちろんのこと、トレーナーを始めとするチームスタッフ全体、そしてコミッショナーまでが、見ぬふりをしてきました。スポーツ選手ならではの強い仲間意識からだとは思いますが、それによって善悪の判断力が鈍ってしまった。「他の選手も使っているし、厳しい競争を勝ち抜くには仕方のないことだ。使わないことで、チームをクビになるリスクの方が大きい。」そんな考えだったと思います。

先日、ある元日本人メジャーリーガーのブログを読んでいました。その選手は、ステロイドで楽をして活躍しようという姿勢には批判的でしたが、筋肉増強剤の使用自体に関しては「たかがステロイド、麻薬じゃない」といった論調でした。これは推測ですが、彼はメジャーリーグ時代に、チームメイトが使用しているのを普通に目にしていたのではないでしょうか。

一般の日本人は、アメリカ人に比べて大きい筋肉への執着があまりないので、筋肉増強剤に関してはなじみが薄いです。ある意味幸せなことですが、見方を変えれば、その恐ろしさに対して鈍感であるとも言えます。

ステロイド問題がこれだけアメリカで騒がれているのは、決してプロアスリートがズルをしているからだけではありません。本当に危惧されるのは、若いアスリートたちへの悪影響なのです。

子供たちの憧れである、プロ野球選手。そのプロ野球選手たちが大きな身体を手に入れることに邁進し、薬物に頼る。それは子供たちに、自分たちもああいう身体になりたい、一流になるためにステロイドを使うのはしょうがないんだ、というメッセージを与えているに他なりません。

実際、親や指導者の過大な期待に応えるため、10代のスポーツ選手が筋肉増強剤に頼って命を落とすというケースが明るみに出るようになりました。アメリカの高校生アスリートの10パーセント近くが、ステロイドの使用経験があるというデータすら発表されています。健康な人がステロイドを使うのはそもそも違法でありますし、最近では、肉体だけでなく、精神的にも悪影響があることが分かってきました。

こうした現状を食い止めるためにも、エリートアスリートと呼ばれる人々は、自分たちは若い選手や一般人のロールモデルであるということを常に自覚しなくてはなりません。ファンやメディアも、身体の大きさやパワーにばかり注目していては、そうしたニーズに応えようとする選手達の行為を助長することになります。

日本でも筋力トレーニングやサプリメントが当たり前になり、プロ化が進んでいる今の時代、アメリカの二の舞いを踏まぬよう、スポーツの本質について常に問いかける必要があると思います。
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theme : MLB
genre : スポーツ

tag : ステロイド クレメンス ボンズ メジャーリーグ ミッチェル リポート 薬物 トレーナー 筋肉増強剤 プロ野球

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イリノイで野球のコーチをやってたとき、中学生のチームにステロイドを使っているのでは、と噂になっている子供がいたのに驚いた。ホントに小さい田舎町だったんだけど、ステロイドは子供たちにも簡単に手に入る状態だったらしい。

他にも、高校時代、ドラフト候補だったってヤツの話を聞いてたら、指名を確実にしたいがために、父親からステロイドを勧められたことがあると話してた。

この国のスポーツ文化はとても魅力がある反面、大きくなりすぎてて、アスリート自身が競技生活をコントロール出来るない範囲ってのが、どんどん広がってるような気がする。他人との競争、報酬、名誉、こういった自分でコントロール出来ないものが大きくなりすぎてて、自分を見失いがちなのかも知れない。

プロスポーツの過酷さってのは想像に絶すると思うし、スポーツで勝つということは、とても大切なことなんだとは思うけど、もう一歩踏み込んだところに価値を見いだせるアスリートってのに出会えたとき、こちらも本当の感動をもらえるよね。そういった個人個人の「成功」の定義ってのを、アスリートも考えていく必要があると思う。やっぱり勝つためには何やってもよくて、その結果、勝ったヤツが大金も地位も名誉も持って行くって世界では、そのうち誰も見向きもしなくなると思うよね。

親に勧められるというのがそもそも悲しい話です。日本でも、タイガー・ウッズやイチロー、天才ゴルフ少女の父親たちに感化され、自分たちの子供に過大な期待をかける親が増えているように思います。子供はただスポーツを楽しみたいだけなのに。スポーツに、奨学金や名誉などといったものが付随するようになると、スポーツ本来の魅力が失われる危険性が生じます。

>個人個人の「成功」の定義ってのを、アスリートも考えていく必要があると思う
まさに同感です。アスリートは自分がなぜスポーツをしているかを常に問いかけるべきです。ボクは勝利を目指すということは、究極の目的ではなく、手段であるべきだと考えます。例えば勝利を目指して頑張ることで、充足感や自信を得る。また、価値観の違う仲間達と一つの目標に向かって努力することで人間関係を深める。そういったところに、スポーツが人を魅了するドラマがあるように思います。
プロフィール

TomoyaS

Author:TomoyaS
アメリカ生まれ、日本育ち。日本で大学を卒業した後、アメリカの大学院でスポーツ学の修士課程を修了。現在はカリフォルニアの新聞社でスポーツライターとして活動中。

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