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アメリカ人のローカル意識

以前、プロ野球の経営改革が叫ばれていた時、日本でも地域に根ざしたチーム作りをしなくてはならないという意見をよく耳にしました。チーム名に企業名ではなく、地域の名前を入れるべきだの、東京から地方にチームを移転すべきだのといった議論が盛んでした。

確かに、アメリカでは地元フランチャイズとして確立しているチームがたくさんあります。プロスポーツのみならず、学校の部活動まで、地域で一体となって応援している様子が伝わってきます。

ロサンゼルスであれば、ほとんどの人がレイカーズドジャース、それかエンジェルスのファンです。ロサンゼルスタイムズを含め、地元新聞のスポーツ欄は、それらのチームが毎日表紙を飾ります。熱狂的なメジャーリーグファンでない限り、他のチームで何が起こっているかなど気にする人はいません。人口の大半を占めるにわかファンは、地元チームさえ活躍して盛り上がればいいのです。

ボクが通っていたテネシー大学は、地元ノックスビルはもちろんのこと、テネシー州全域にファンがいて、地元民の心をつないでいます。フットボールやバスケットボールのシーズンになると、子供からお年寄りまで、チームカラーのオレンジTシャツを着た人で街中があふれ返ります。

DSCF9094.jpg
(おじいちゃんと一緒にオレンジ色服を着て、テネシー大学のフットボールを応援する子供)

更には高校スポーツにまでその影響は浸透しています。ボクの住んでいるヴィクタービルはロスから少し距離があるため、人々にとって身近なスポーツチームといえば、高校とマヴェリックスというシングルA(メジャーの4軍)マイナーリーグ球団くらいしかありません。うちの新聞でも高校スポーツが主な取材対象です。

街中では、どこの学校のフットボールチームが強いだの、バスケットボールでは今年どこどこの高校が優勝しただのという話題があちこちで聞かれ、高校のロゴ入り洋服を着た人々をよく見かけます。

こうした現象は各チームやリーグの経営だけで実現し得たものではありません。むしろそんなこと不可能でしょう。これはあくまでアメリカ人の地域に根ざした生活習慣があるからこその文化だと言えます。

アメリカには、一生を一つの州からほとんど出ずに終えるという人がたくさんいます。小さな街で生まれ、小学校から高校まで地元の学校に通い、就職もその地域でというのは当たり前の話です。大学に進学する場合も、地元の短大や州立大学を目指す人がほとんどです。

ボクがテネシー大学にいた時、テネシーから出たことがなかったり、旅行でもすぐ周りの州にしか行った事のない学生がたくさんいました。みんなテネシーという場所に誇りを持っています。

日本では何もかもが東京に集中しているため、大学や就職となると、地方(この呼び名自体に中央集権が表れている)の学生は皆一斉に東京や大阪に出てこようとします。あえて地元で大学に通ったり、就職しようとする人はまれな存在でしょう。こうした状況で、スポーツチームが地域に根ざそうとするのは楽ではありません。

日本ではスポーツチームがローカル意識を生むのに対し、アメリカではローカル意識がスポーツチームを生んでいると言うのが正しい見方なのかもしれません。

先日、郵便局に行ったら、80歳くらいのおばあちゃんが、マヴェリックスの帽子を被っていたのを見かけました。日本ではジャイアンツの帽子を被って歩いている人さえまれだと言うのに。まさにアメリカ人の地元密着型生活を映し出す光景です。
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theme : プロ野球
genre : スポーツ

tag : アメリカ ローカル 地域密着 フランチャイズ スポーツ プロ野球 大学 高校 マイナーリーグ 経営

comment

Secre

アメリカのこういうのって、すごくいいよね。
ノックスに住んで、UT のチームやノックスを誇りに思っている自分がいることに今、驚いてます。日本の自分の地元に誇りが持てるかって聞かれたら、はいとは言えないからね。ノックスには、いつかまた帰りたいわ~

>やっきー
俺もいつの間にかノックスビルがアメリカの故郷になっていました。
またフットボール観戦しに行きましょう!
プロフィール

TomoyaS

Author:TomoyaS
アメリカ生まれ、日本育ち。日本で大学を卒業した後、アメリカの大学院でスポーツ学の修士課程を修了。現在はカリフォルニアの新聞社でスポーツライターとして活動中。

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