アメリカの陸上事情
昨日はカリフォルニア州の高校陸上決勝大会でした。州全体から各地域の予選を勝ち抜いた選手達がロサンゼルスに集まってきます。地元ハイデザートからは6人の選手が出場し、3人が入賞しました。

カリフォルニアはテキサスと並び、陸上王国アメリカの中でも陸上のレベルが高いことで知られています。会場には一万人近くの観客が集まり、その名に恥じぬハイレベルな争いが繰り広げられました。投擲競技や短距離走などでは、日本の高校記録を上回る選手も何人かいました。
ただ、陸上王国であることと、そのスポーツが人気があるかは全く別の話。日本ではオリンピックはもちろんのこと、世界陸上も全国放送されますが、アメリカでは陸上がテレビで放映されることはオリンピック以外ほとんどありません。カリフォルニアの高校陸上はむしろ例外で、全米レベルの大会ですら一万人もの人はなかなか集まりません。
日本では室伏広治、為末大や高橋尚子など、あまりスポーツに興味のない人ですら知っている有名選手がいますが、アメリカでは陸上選手はほぼ無名の存在です。おそらく織田裕二さんの世界陸上を観ている日本人の方が、アメリカ人選手をよく知っているはず。
ボクがテネシー大学に通っていた時、世界陸上の幅跳びで金メダルを獲得した女の子がいましたが、学内でも彼女のことを知っている人はほとんどいませんでした。だから、プロとして活動するアメリカ人陸上選手は、ヨーロッパや日本をまわってお金を稼いでいます。
それでも中には陸上の魅力にとりつかれた人々がいて、記者席ではそうした記者による熱い陸上談義が行われていました。ボクもわずか一瞬の動作で全てが決まるスリルや、数字という誰の目にも明白な形で結果が表れる陸上ならではの面白さがたまらなく好きです。

残念なのは、アメリカの高校では、長距離の長さが1500メートルや3000メートルではなく、1600メートルや3200メートルといったマイル単位に基づいていること。オリンピックタイムとの比較ができないので、隣に座り合わせた全米陸上協会の人も、世界基準に合わせない高校連盟に腹を立てていました。偶然にも両種目で高校記録が出たため、余計苦さが残りました。
それとやめてほしいのが距離や高さのフィート表示。オリンピックでのメートル表示に慣れている他の国の人にとっては迷惑以外の何でもありません。どんなに優れた記録もいちいち頭の中で換算しなくてはならないのでは、そのありがたさが薄れるというものです。

ところで記者席に座っていて改めて感じたのですが、スポーツ記者には女性がほとんどいません。これまでプロスポーツや女子スポーツまで幅広く取材してきましたが、女性記者には数えるほどしか出会ったことがありません。今回の大会など、女子選手が半分を占めているはずなのに、女性記者は一人だけ。ボクが大学新聞のスポーツ編集長を務めていた時も、女性記者の応募は皆無でした。
女性の社会進出が比較的進んでいるアメリカだけに、スポーツの世界が未だ白人男性中心なのは寂しいことです。僕自身もマイノリティとして、スポーツ・ジャーナリズムの世界が閉鎖的なのは常々感じます。
女性は男性とは違った視点でスポーツを見ることができます。それはこの職業で活躍する上でとても大きな武器になるはず。ある意味チャンスにあふれている分野と言えるでしょう。
僕自身、この職業に女性が増えていけば、新しいスポーツの楽しみ方が生まれてくるのではないかと期待しています。正直なところ、同じオフィスに女性がいないのは寂しいですし。


カリフォルニアはテキサスと並び、陸上王国アメリカの中でも陸上のレベルが高いことで知られています。会場には一万人近くの観客が集まり、その名に恥じぬハイレベルな争いが繰り広げられました。投擲競技や短距離走などでは、日本の高校記録を上回る選手も何人かいました。
ただ、陸上王国であることと、そのスポーツが人気があるかは全く別の話。日本ではオリンピックはもちろんのこと、世界陸上も全国放送されますが、アメリカでは陸上がテレビで放映されることはオリンピック以外ほとんどありません。カリフォルニアの高校陸上はむしろ例外で、全米レベルの大会ですら一万人もの人はなかなか集まりません。
日本では室伏広治、為末大や高橋尚子など、あまりスポーツに興味のない人ですら知っている有名選手がいますが、アメリカでは陸上選手はほぼ無名の存在です。おそらく織田裕二さんの世界陸上を観ている日本人の方が、アメリカ人選手をよく知っているはず。
ボクがテネシー大学に通っていた時、世界陸上の幅跳びで金メダルを獲得した女の子がいましたが、学内でも彼女のことを知っている人はほとんどいませんでした。だから、プロとして活動するアメリカ人陸上選手は、ヨーロッパや日本をまわってお金を稼いでいます。
それでも中には陸上の魅力にとりつかれた人々がいて、記者席ではそうした記者による熱い陸上談義が行われていました。ボクもわずか一瞬の動作で全てが決まるスリルや、数字という誰の目にも明白な形で結果が表れる陸上ならではの面白さがたまらなく好きです。

残念なのは、アメリカの高校では、長距離の長さが1500メートルや3000メートルではなく、1600メートルや3200メートルといったマイル単位に基づいていること。オリンピックタイムとの比較ができないので、隣に座り合わせた全米陸上協会の人も、世界基準に合わせない高校連盟に腹を立てていました。偶然にも両種目で高校記録が出たため、余計苦さが残りました。
それとやめてほしいのが距離や高さのフィート表示。オリンピックでのメートル表示に慣れている他の国の人にとっては迷惑以外の何でもありません。どんなに優れた記録もいちいち頭の中で換算しなくてはならないのでは、そのありがたさが薄れるというものです。

ところで記者席に座っていて改めて感じたのですが、スポーツ記者には女性がほとんどいません。これまでプロスポーツや女子スポーツまで幅広く取材してきましたが、女性記者には数えるほどしか出会ったことがありません。今回の大会など、女子選手が半分を占めているはずなのに、女性記者は一人だけ。ボクが大学新聞のスポーツ編集長を務めていた時も、女性記者の応募は皆無でした。
女性の社会進出が比較的進んでいるアメリカだけに、スポーツの世界が未だ白人男性中心なのは寂しいことです。僕自身もマイノリティとして、スポーツ・ジャーナリズムの世界が閉鎖的なのは常々感じます。
女性は男性とは違った視点でスポーツを見ることができます。それはこの職業で活躍する上でとても大きな武器になるはず。ある意味チャンスにあふれている分野と言えるでしょう。
僕自身、この職業に女性が増えていけば、新しいスポーツの楽しみ方が生まれてくるのではないかと期待しています。正直なところ、同じオフィスに女性がいないのは寂しいですし。

comment
確かに、アメリカはメトリック法を導入しないことに関しては、何か国策でもあるのかね。そう思っちゃうくらい意固地だよな。車のメーターとか道路の表示とかならともかく、陸上の記録とか距離までマイルってのはアホだ。知らなかったよ。
>Shin
いつも困るのが、マイルとフィートに何の関連性もないこと。一キロは1000メートルだからイメージしやすいけど、一マイルが5280フィートってのはもうカオスだね。アメリカ人が頭の中で距離をどうとらえているのか、ちょっと調べてみたい。
いつも困るのが、マイルとフィートに何の関連性もないこと。一キロは1000メートルだからイメージしやすいけど、一マイルが5280フィートってのはもうカオスだね。アメリカ人が頭の中で距離をどうとらえているのか、ちょっと調べてみたい。
メートル法は10進法ですが、フィートは12進法と思っていたらそうでもないですね。
ややこしい。
女性の社会進出が進んでいるという印象ですが、分野によるんですね。なにか壁でもあるのでしょうか?少なくとも女子スポーツなら取材の際も女性記者は有利かもしれない、と、素人は感じるのですが。
ややこしい。
女性の社会進出が進んでいるという印象ですが、分野によるんですね。なにか壁でもあるのでしょうか?少なくとも女子スポーツなら取材の際も女性記者は有利かもしれない、と、素人は感じるのですが。
>エルルさん
アメリカでは、スポーツは男性が優位を保てる「聖域」として扱われています。残念ながら、スポーツ記者はその価値観を助長してしまっているのが現状です。女性記者が増えれば、それも変わってくると思います。
アメリカでは、スポーツは男性が優位を保てる「聖域」として扱われています。残念ながら、スポーツ記者はその価値観を助長してしまっているのが現状です。女性記者が増えれば、それも変わってくると思います。




