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因縁の対決: NBAファイナル

ライバル関係ほどスポーツを熱くさせるものはありません。日本で言えば、巨人対阪神や朝青龍対白鵬。日本対韓国のカードも大きな注目を集めます。

アメリカでは日本に比べて地元意識が強いため、ライバル関係がプロに限らず、学生スポーツでも見られます。ヤンキースとレッドソックスの対決は日本でも有名ですし、ボクが通っていたテネシー大学やデューク大学もそれぞれライバル校が存在し、学校全体を上げて応援します。

そんなアメリカンスポーツの中で今年注目を集めているのが、ロサンゼルス・レイカーズボストン・セルティックスのNBAファイナル(優勝決定戦)。この2チームはNBAが設立されて以来、常にリーグの中心的存在を担ってきました。

両チーム合わせて30の優勝を誇り、決勝戦での直接対決も11回と、まさに名門中の名門。東海岸に面するボストンと、西海岸を代表する都市ロサンゼルスの対決となれば、ファンのライバル意識も最高潮に達します。

特に、セルティックスのラリー・バードとレイカーズのマジック・ジョンソンが熱戦を繰り広げた1980年代は、NBAがメジャースポーツへと上り詰めた時期でもありました。

バードとジョンソンが引退した90年代初頭以降は、他チームの台頭やセルティックスの低迷も影響し、この二つのチームが決勝戦で会うこともなくなりました。しかし、古くからのバスケットボールファンにとって、レイカーズとセルティックスのライバル関係はNBAの歴史そのものです。

そして2007-08年シーズン、大掛かりな戦力補強によってかつての輝きを取り戻したレイカーズとセルティックスが、それぞれの地区で優勝を果たし、決勝でぶつかることになりました。1987年以来のことです。

レイカーズには今シーズン初めてMVPを獲得したコービー・ブライアント、セルティックスにはミネソタから移籍したリーグ屈指のオールラウンド・フォワード、ケビン・ガーネットと、スター選手にもことかきません。

ファンだけでなく、人気低迷に苦しむNBAが待ちに待った好カードが実現したとあって、メディアもこの盛り上がりに便乗しています。新聞のスポーツ欄一面には、2チームのライバル心を煽るような記事やコラムが並びます。テレビ各局も過去の名勝負を、ジョンソンやバードのインタビューをまじえ再放送しています。

数日前にラスベガスを訪れた時、カジノではそれぞれのチームのユニフォームを着たファンが、巨大スクリーンに映し出された試合に見入って応援していました。スポーツギャンブルを主催するラスベガスのカジノにとっても、レイカーズとセルティックスが決勝まで進んでくれたのは天から降って湧いた幸運に違いありません。

ボクたちスポーツライターの仕事というのは、ファンや読者のために、スポーツを楽しむ視点を与えることです。単に試合結果や数字といった生のままの情報を与えるだけなら誰にでもできます。そうした情報を整理し、試合をとりまく歴史や人間ドラマを取材してファンに物語の形で提供することが、ボクたちの役目なのです。

人々がスポーツを見て感動する理由は、競技の美しさや技術のレベルだけではありません。むしろそれは副次的なもので、それをとりまくドラマに心を揺り動かされるのです。

1998年に日本がサッカーのワールドカップ初出場を決めた時、全国が熱気に包まれました。南米やヨーロッパの強豪国や、サッカーに無関心のアメリカから見れば、たかがワールドカップ出場で何盛り上がっているんだと映るかもしれません。しかし、日本人にとっては、テレビで繰り返し流されるドーハの悲劇を乗り越えてやっとつかんだチャンスなのです。

もちろん実際にプレーする選手達にとっては、そうした物語は何の意味も持たないことがほとんどです。レイカーズとセルティックスの歴史も、今の選手にとっては過去の出来事以外の何でもありません。ある記者がレイカーズのフィル・ジャクソン監督に、過去の名選手を招いて現役選手の前で話をしてもらう予定はあるかと訊いたところ、きっぱり「No」と言い放ちました。

そりゃそうです。数十年も昔に2チームのライバル関係どうだったかなんてことを聞いたところで、試合を勝つことの役に立ちゃしません。選手達にとっては相手がレイカーズだろうが、セルティックスだろうが、決勝戦に勝つことしか頭にないのです。

それでも、今回のNBAファイナルが、リーグの人気復活にとって必要なカードだったことは間違いないでしょう。リーグのイメージがヒップホップ文化と結びつくことで離れてしまっていた若者以外のファンも、「古き良き時代」を思い出すことができます。

現在セルティックスが2-1とリードしていますが、コミッショナーのデイビッド・スターンは、どっちが勝つにせよ最終の第7戦までもつれこんでくれることを願っているはずです。
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theme : NBA
genre : スポーツ

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Author:TomoyaS
アメリカ生まれ、日本育ち。日本で大学を卒業した後、アメリカの大学院でスポーツ学の修士課程を修了。現在はカリフォルニアの新聞社でスポーツライターとして活動中。

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