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WBC: オランダを導く名将

大リーグ選手だけで構成された優勝候補のドミニカ共和国が、現役大リーガーのいないオランダに延長戦で敗れ、第一ラウンド敗退という大波乱の起きたワールド・ベースボール・クラシック。

最初の対戦でオランダが3-2で勝った時は、ドミニカの打線がたまたまつながらず、オランダのピッチャーが偶然調子が良かったのだろうくらいに思っていました。でも、昨日の試合でまたもやドミニカ打線を封じたオランダ投手陣。プエルトリコも3点に抑えたことを考えると、からっきしダメな打線を補うだけのものを持っているのかもしれません。

そしてプエルトリコ戦をテレビで見ていて驚いたのが、オランダの監督。ダッグアウトで腕を組む姿がしきりに映り、どっかで見た顔だなと思ったら、それもそのはず。なんと一年半ほど前までテネシー大学の監督をしていたロッド・デルモニコさん。

18年間でテネシー大学を三度のワールドシリーズへ導き、1995年には最優秀監督に選ばれ、トッド・ヘルトンを初めとする名選手をメジャーリーグへ送り込んだ名将です。それでも最後の数年はカンファレンスやプレイオフで思うような成績が残せず、ボクが大学新聞で野球チームの番記者をしていた2007年のシーズン後に解雇されてしまいます。

シーズン中の記者席では、番記者連中が、チームの苦しむ様子を見て、デルモニコさんの采配をこきおろしていました。彼は日本の監督以上に、基本に忠実な野球を好み、バントや盗塁を多用する、いわゆるスモール・ベースボールを貫いていました。感情をそのまま表現するため、敗戦後のインタビューは気が重いこともありましたが、常に率直な意見を聞かせてくれることもあって、ボクにとってはお気に入りの監督でした。

また、アメリカ以外の野球にも関心が深く、ヨーロッパや中国に、メジャーリーグからのコーチとして派遣されていました。おそらくそれが、オランダチーム監督への就任にもつながったのだと思います。最初に挨拶をした時から、日本から来たボクに興味を持ってくれ、日本の選手をぜひテネシー大でプレイさせたいという話すら持ちかけてきました。

ドミニカ戦の後には、以前と変わらぬ笑顔で喜びを爆発させ、涙を流していたデルモニコさん。18年間も同じチームを率いていてれば、監督としてマンネリ化することもあります。指導力はお墨付きなだけに、ワールド・ベースボール・クラシックでの活躍をモチベーションにして、大舞台に返り咲いてもらいたいものです。

theme : WBC
genre : スポーツ

tag : WBC ワールド・ベースボール・クラシック オランダ ロッド・デルモニコ ドミニカ共和国 テネシー大学

フットボールが愛される理由

アメリカで最も人気のあるスポーツは?

よく日本人に聞かれる質問です。競技人口が多いのか、幅広い層に人気があるのかなどで答えは変わってきますが、観客型スポーツとしてアメリカン・フットボールの右に出るものはありません。

その象徴がスーパーボウル。プロフットボール最高峰に位置するNFLの優勝決定戦が、2月1日、フロリダ州タンパで行われました。

スーパーボウルはアメリカ最大のスポーツイベントで、試合が行われる日曜日は、事実上の国民的休日だと言われています。フットボールに興味のない人も、人気ミュージシャンによるハーフタイムショー(今年はブルース・スプリングスティーン)や、各企業が大金を出して流すCMを見ながら、家族や友達とのパーティーを楽しみます。

今年は アリゾナ・カーディナルズとピッツバーグ・スティーラーズの対決。これまでお荷物球団と言われ続け、スーパーボウル優勝経験のないカーディナルスに対し、スティーラーズは5回の優勝を誇る古豪です。

大方の予想に反し、カーディナルスがスティーラーズを苦しめたものの、最後はスティーラーズが逆転勝利を収め、史上最多6度目の優勝を果たしました。

それにしても、なぜフットボールはアメリカでこんなにも人気があるのでしょうか?最大の理由は、フットボールが、単なるスポーツの枠を越えた、文化としての地位を確立したことにあります。

1. コミュニティのアイデンティティ
ニューヨークやロサンゼルスといった、娯楽にあふれた大都市に住んでいると感じづらいですが、アメリカの田舎にある小さな町では、地元の高校や大学のフットボールチームが、住民達の誇りであり、共通の話題です。

日本の地方で、県や町をあげて地元の高校野球を応援するのと同じです。ボクが南部テネシー州の小都市に住んでいた時、床屋やレストランに行くと、周りのお客さんや店員さんを交えて、必ずといっていいほど大学フットボールの話題になりました。

スポーツノンフィクションの傑作、「Friday Night Lights」では、高校フットボールに熱狂する人々を通じて浮かび上がってくる、small town Americaの姿が描かれています。

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(2005/04/28)
H.G. Bissinger

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2.全米規模のお祭り
フットボールの試合が行われる日は、全米で統一されています。金曜日は高校、土曜日は大学、日曜日はNFL。毎日のように試合が行われる野球やバスケットボールと違い、フットボールは秋になると、一週間に一度やってくるお祭りのようなものです。

週末になると、友達同士でバーに集まってテレビ観戦をしたり、スタジアム周辺で試合開始の数時間前からテールゲートパーティーを楽しむ姿が、全米各地で見られます。またNFLは、月曜の夜にMonday Night Footballと呼ばれる試合を行い、感謝祭の木曜日にも、数試合を放送します。このように、決まったスケジュールに沿って開催されることで、フットボールはアメリカ人の伝統、ライフスタイルの一部と成り得たのです。

3.男らしさの象徴
他の先進諸国と同じように、アメリカでも女性が社会進出を果たし、伝統的な男女観が崩れてきています。女はか弱い存在で、男の言うことを聞いて守られていればいいという発想は、今や時代遅れです。学校では女性が優れた成績を修め、職場では女性が上司という環境に置かれた男性たちにとって、スポーツ、特にフットボールは、男性優位の発想が根強く残る貴重な場所です。

パワーとスピード、サイズがものをいうフットボールでは、オフィスや教室などと違って、なかなか女性が入り込むことはできません。参加したければあくまでマネージャーやチアリーダーといったサポート役に徹しなければならない。だからフットボールは男性の間で熱狂的な支持を得ているのです。

スーパーボウルのCMを見ても、NFLのファン層が主に男性であることが分かります。最近では、女性や家族層に向けたCMも多くなりましたが、未だ主流なのは、さえない男性が商品の力を借りて美女といい関係になるという筋書きのものです。例えば、ドメイン名販売をしているGoDaddy.comのCMは、美人レーサーのダニカ・パトリックがシャワーを浴びている様子を、三人の若い男性がインターネットで見ているという内容。スナック菓子のコマーシャルでは、チップスを食べている男性の目の前で、美女が風に服を飛ばされていました。

theme : NFL
genre : スポーツ

tag : NFL フットボール アメフト スーパーボウル アメリカ

世界の競技場トップ10

遊園地のように、足を踏み入れるだけで胸を高鳴らせてくれる、スタジアム。

Wikipediaに、List of stadiums by capacity(世界のスポーツスタジアム最大収容人数順リスト)が載っていました。以下がそのトップ10です。

1.メーデー・スタジアム (北朝鮮) 150,000
2.ソルトレーク・スタジアム (インド) 120,000
3.ビーバー・スタジアム (アメリカ) 107,282
4.ミシガン・スタジアム (アメリカ) 106,201
5.アステカ競技場 (メキシコ) 105,000
6. オハイオ・スタジアム (アメリカ) 102,309
7.ニーランド・スタジアム (アメリカ) 102,037
8.メルボルン・クリケット競技場 (オーストラリア) 100,012
9,アザディ・スタジアム (イラン) 100,000
9.ブキット・ジャリル国立競技場 (マレーシア) 100,000

1位の、平壌にあるメーデースタジアムは、マスゲームが行われることで有名です。飢えている人がいるのに、こんな立派な施設をつくる余裕があるとは、さすが北朝鮮。日本のトップは、横浜国際総合競技場(72,327)の76位です。

さて、スポーツ大国として、見事4つのスタジアムがランクインしているアメリカですが、それぞれどのチームの本拠地だと思いますか?

実は4つとも、大学フットボールのスタジアム。ビーバー・スタジアムはペンシルベニア州立大学、ミシガン・スタジアムはミシガン大学、オハイオ・スタジアムはオハイオ州立大学、そしてニーランド・スタジアムはテネシー大学にあります。

一年間に6試合だけ行われるフットボールのために建てられた、これらの巨大競技場。もちろん、毎試合満席となります。オハイオ・スタジアムを除けば、それぞれのスタジアムがある小さな町は、人口とスタジアムの収容人数が大して変わりません。試合のある日は、町がフットボール一色に染まり、州の内外から卒業生たちが応援に集まってくるのです。

tag : 競技場 スタジアム フットボール アメリカ 大学

競争で成り立つ社会

テネシー大学フットボール部のフィリップ・フルマー監督が、今シーズンをもって辞任することを発表しました。



過去17年で150勝51敗。全米優勝1回、カンファレンス優勝2回。勝率.746は、10年以上続けている現役監督の中で堂々の3位です。有望な高校選手をリクルートする術に優れ、ペイトン・マニングを始めとする名選手を次々とプロに送り込んできました。

しかし、ここ数年は低迷が続き、今シーズンは期待されながらもここまで3勝6敗。ファンやメディアの間で不満がピークに達し、責任をとらされる形となりました。テネシー州に生まれ、これまでテネシー一筋だった58歳のフルマー氏は、記者会見で言葉を詰まらせていました。

どんなに勝率が高くとも、1998年以来、全米はおろかカンファレンス優勝からも遠ざかっていたことにファンは満足できず、インターネットやテレビ、ラジオ番組に批判コメントやひどい中傷が寄せられていました。日本の学生スポーツでは到底考えられないことでしょう。

でも、ファンのこの熱狂ぶりと厳しい目によって、アメリカの大学やプロスポーツは成り立っているのです。

フルマー氏の年俸は約2億5000万円。ソフトバンクの王監督が2億2500万円といえば、その額の大きさが分かると思います。

一大学の監督がこれだけの給料をもらえるのですから、もちろん競争は熾烈です。ファンやメディアは大金を手にする監督を厳しい目で見るのは、当然だと考えています。だからいったん負けがこんでくれば、これまでどんなに優れた成績を残していようと容赦なくクビになります。

過去の栄光にあぐらをかいていては、虎視眈々とチャンスを狙う若い人材にその座を奪われてしまいます。新しい戦術を学び、人事を充実させ、更にはメディアやスポンサーへの気配りを欠かさないなど、365日フットボールのことを考えていなければならないのです。

批判を受けるのは何も監督だけではありません。各大学の体育会を取り仕切るアスレチック・ディレクターも、優れた監督を任命できなければクビになってしまう。昨シーズン後に、フルマー氏と新たに7年契約を結んでしまったテネシー大学は、契約解除のために6億円を彼に支払わなければなりません。責任者のディレクターは窮地に立たされていて、次期監督の出来によって身の振り方が決まるでしょう。

経済活動では徹底した資本主義を貫くアメリカ。シビアな競争を勝ち抜いた者にはびっくりするくらいの報償を与えて、人々のやる気を高めます。この考えがスポーツにも反映されていて、日々競争にさらされる指導者達がいるからアメリカのスポーツは強いのです。

theme : アメリカンフットボール
genre : スポーツ

tag : アメリカ スポーツ フィリップ・フルマー テネシー大学 フットボール アメフト

レイズの快進撃を支える若手:デービッド・プライス

アメリカンリーグ優勝決定シリーズで、レイズがレッドソックスを接戦の末に下し、創設11年目にして初のワールド・シリーズ進出。第7戦では、岩村明憲選手が難しいバウンドの打球をグラブにおさめ、自ら二塁ベースを踏んで最後のアウトをとりました。

レイズはヤンキースとレッドソックスが、近年激しい優勝争いを繰り広げるア・リーグ東地区に所属。最下位が定位置となっていましたが、今年ようやく若手補強が実を結び、初のプレイオフ進出を果たしました。これも弱いチームから順番に選手を指名していくウェーバー方式のドラフトで、有望な若手を獲得してきた結果です。

昨年のドラフトでは、全米一位でヴァンダービルト大学のデービッド・プライス投手を指名。1年目となる今シーズンは、アメリカとしてはまれなスピード出世でマイナーリーグを駆け登り、9月14日にメジャーリーグ・デビューを果たします。

そして昨日の第7戦では、8回ツーアウト満塁という危機的状況でマウンドへ。新人とは思えない投球で見事ピンチを切り抜け、最終回も無安打無失点に抑えて優勝投手に輝きました

そのプライスをボクが初めて見たのが、2006年夏にアメリカで行われた日米大学野球選手権。ノースカロライナ州ダーラムで行われた第1戦に先発し、現在西武で活躍する岸孝之投手と投げ合いました。

Price.jpg

Kishi.jpg

155キロの速球と切れのいいスライダーが印象的でしたが、コントロールの荒さが目立ち、むしろ巧みな投球術と正確なコントロールで、強力なアメリカ打線を無失点に抑えた岸選手の好投の前にかすんでしまいました。日本側ダッグアウトからは、「速いだけだ、打てるぞ」という声も。

それでもプライスは、その後の世界大学野球選手権では、防御率0.20の活躍でアメリカを優勝へと導きます。2007年の大学シーズンでも、注目度に恥じない働きで、ドラフト上位指名を確実なものにしました。

プロに入ってからは、球速よりコントロールとスライダー、チェンジアップに重点を置いたピッチングをするようになりましたが、これもマイナーリーグでの成長なのかもしれません。

ア・リーグ優勝決定シリーズの第二戦では、延長11回の大事な場面でプレイオフ初登板を果たし、メジャー初勝利も手にしたプライス。ワールドシリーズで同じような活躍をすれば、一気にスターへの階段を駆け上がることになります。

theme : MLB
genre : スポーツ

tag : レイズ ワールドシリーズ レッドソックス 岩村明憲 デービッド・プライス MLB メジャーリーグ 野球

プロフィール

TomoyaS

Author:TomoyaS
アメリカ生まれ、日本育ち。日本で大学を卒業した後、アメリカの大学院でスポーツ学の修士課程を修了。現在はカリフォルニアの新聞社でスポーツライターとして活動中。

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